台風で日本列島が大雨に見舞われている中、地元で柔道の大会があった。
僕と長男が一緒に柔道を始めて、約一年半が経過。
そろそろ試合に挑戦してみてはどうか、という先生のご推薦もあって、長男が柔道初試合を迎えることとなった。
会場に着いてトーナメント表を見る。
小学2年生の部は…全部で16名が出場か。
優勝するには4回勝たないとダメだ。
なかなかしんどいな。
息子を見ると…全く緊張していない。
会場内ではしゃぎまわり、まるで遊びに来たかのようだ。
思えばいつも長男はこんな感じだった。
試合自体は柔術で何試合もしてるので、初めてじゃあない。
でも、柔道の試合は初めてだし、もう少し緊張してもよさそうなもんだけと…。
まあ、カチンコチンで動けなくなるより全然いいけどさ…。
で、第一試合。
…すげぇ。
デビュー戦で巴投げで一本勝ちか。
練習でもこんなに綺麗に決めてるのはあんまり見たことない。
もしかして息子は本番に強いタイプだったのか??
二試合目は相手の欠場で不戦勝。
この時点で準決勝に進出となった。
そして迎えた、第三試合。
直前に同じ道場のお友達が負けてるからか、敵討ちとばかりに気合の入る長男。
これに勝って決勝にいくぞ!
…惜しくも判定負け。
終了の合図とともに自分の負けを認識して、悔し泣きする長男。
そうか、そんなに悔しいのか。
ならばこの試合は大成功だ。
負けたのは残念だけど、試合はそれだけじゃあない。
負けて悔しい、絶対勝ちたかったという気持ちが君にあるのならば、パパはそれが何より嬉しい。
勝負って文字通り、勝つか負けるかしかない訳で。
勝つこともあれば、負けることもある。
試合に出るというのは、それだけで普段の練習からは得られない貴重な経験。
大勢の人が見守る中、知らない相手と一対一で必死で戦うというだけで大変なことなんだ。
偉いよ。
試合に挑んだ子どもと接してて、僕が個人的に一番気にするのは、負けたのに悔しそうな顔すらしないとき。
ヘラヘラ笑って誤魔化したりしてる子を見ると、そんなんじゃダメだ!と説教したくなる。
これは自分の子だけの話ではなく、他の小学生くらいの子を見ていても同じ。
一生懸命やってきたのなら、負けて悔しいはずなんです。
ヘラヘラ笑ってたり、負けたのに「別に」なんて顔してたりする子を見ると、こっちが悔しくなってしまう。
君が取り組んできたことは君1人だけの力でやってきたことじゃないんだぞ。
親御さんがいて、先生がいて、一緒にやる仲間がいて、たくさんの人の協力のもとにやってこれたことなんだ。
悔しくないのなら、それは今まで真面目にやってこなかったということだ。
君はそれでいいのか?
自分に胸を張れるか?
もし負けても何とも思わないほど興味がないのなら今すぐ辞めよう、辞めて他の道を探した方が君のためだ…。
と、子どもの習い事1つで松岡修造的な熱さが出てきてしまう。
これも僕が歳をとったからなのだろうか?
とにかく、この日は息子がちゃんと真面目に取り組んでくれているのが分かってすごく良かった。
息子が負けた時に、すぐに道場の仲間が駆け寄ってくれたのも、親として本当に嬉しかった。
皆んな、本当にありがとう。