東京が連日最高気温を更新する中、大田区北千束にある陶芸工房「土花(つちはな)」さんへ子どもと陶芸体験に行ってきました。
普段、暇さえあれば粘土遊びをしている我が長女。
この体験では「自分でカレー食べる時のお皿を作るんだ!」とやる気満々。
僕自身も陶芸には前から興味あったし、今年は夏休みのレジャーも行ってないので、夏の思い出作りに体験してきました。
例によって写真多めでお送りします。
アクセス
陶芸工房 土花さんは、東急大井町線・目黒線の「大岡山」駅の中央改札出口を出て、歩いて3分ほどの場所にあります。
まずは駅前の交番を右折して、商店街に入ります。
少し歩いて、左手にクリーニング屋さんが見えたら左折。
はい、到着!早い!
外観からしてすぐに「あ、ここだな」と分かります。
いざ、店内へ
店内に入ると、すぐに店主の関口さんがお出迎えしてくれました。
こちらの工房でたくさんの生徒さんに陶芸を教えてくださっています。
挨拶を済ませたら、早速エプロンをつけて今日の体験の流れを説明してもらいます。
目の前にはテレビなどで見たことのある「ろくろ」が。
現物は初めて見ました。
「お皿の設計図を書いてきたんです!こういうお皿を作って、カレー食べるの!」と長女。
その設計図は「この形でカレーはちょっとどうだろう」というものだったのですが、そこは優しい関口さん、長女の意思を尊重してくれます。
よし、頑張って作ってみましょう!と陶芸スタートです。
実際に作ってみよう
まずは土の説明から。
「これは瀬戸の土です。瀬戸物という言葉をご存知ですか。あの瀬戸です。これは鉄分の多い、田んぼの下の方の土を使うんですね」
手に取ると少し冷んやりして、柔らかくて触り心地の良い土を握らせてくれながら、そんなお話をしてくれます。
「ちなみに瀬戸は瀬戸でも、瀬戸物の瀬戸は愛知県の瀬戸市のことですよ。瀬戸内海とは関係ありません」
えぇ〜、そうなんだ!?と驚く長女。
ふふん、知らなかった?と笑いながら、内心「そうだったのか」と驚愕の事実に震える僕。
「この土は水に濡らすと柔らかくなリますので、柔らかくなったら手でこねて細くしたり、薄く伸ばしたりしましょう」
一つ一つ丁寧に説明してくれる関口さん。
お次はろくろの説明。
「中心線は何本もありますが、中心点は一つです。これらを基準に丸いのを作って…」
「丸いのを作ったら、土を細く紐状にしたものを丸く積み上げていって…」
「そうやって、少しずつ形作っていくんですね」
なるほど、そうだったのか!
テレビとかだと最初からクルクル回ってるシーンが多いから、最初どうなっているのか知りませんでした。
「輪っかと輪っかの隙間は、指を使って埋めて上手に滑らかにしていきましょう」
この辺で普段の粘土遊びの集中力が全開になってきたのか、あまり喋らなくなってきた長女。
「ある程度の厚みができたら、ろくろを回して印をつけていきます。こうするとちゃんと丸くなっているか分かるので、さらに形を整えていきます」
なるほど、ただ積んで隙間を埋めただけだとデコボコしてるもんな。
シンプルだけど、ちゃんとこうやって図ってるのか。
「霧吹きを使って粘土を湿らせたら、ろくろを回して両手で作っていきましょう。お水でしっかり手を濡らしてくださいね」
陶芸といえば、このシーン。
下から上にゆっくり手を動かして、形を整えていく。
ここで失敗すると一気に台無しになるので、集中して!
「ある程度の形が出来てきたら、コテ(と呼ばれる木製の器具)を使って内側を滑らかにしていきましょう」
外側を整えたら、今度は内側。
内側ってどうやってやってんのかなって思ってたけど、こうやって滑らかにしてたのか。
「もしここで形がデコボコしていたら、少し粘土と水を足して補修していきます。コテを少し外側に広げて、ここで全体的な大きさを広げていきましょう」
それまで大きめの湯呑み茶碗のようだった長女の作品は、ここで丼(どんぶり)のような形状へと進化した。
「広がってきたら、今度は紐を使って縁を切っていきます。これで綺麗な平らになります」
紐でカット。
これは何となく知っていたぞ。
「うまく切れたら、これで縁を滑らかにしていきましょう」
何やら当て布のようなものを使って、縁の形を整えている。
ろくろはずっと回転しっぱなしだ。
「もう少し大きさを広げて、最後の形を作りましょう」
ここで再びコテ登場。
丼(どんぶり)だった長女の作品は、ここにきて正式なお皿に。
「お皿に形をつけたいのなら、外側からこうやって木を当てて少し内側に凹ませてみましょう。均等に3か所やれば、ほら三つ葉の形に」
形をつけられることを教わった長女、ここで設計図からはみ出てさらに作品をブラッシュアップ。
「はい、全体的な形はこれでOKです」
う〜ん、8歳児が初めて作ったにしては上出来なのではないか。
もちろん、関口さんに細かく丁寧に教わったからなんだけど。
「最後に糸を使って、ろくろから切り離します」
糸を手前に引っ張って、最後に底の部分をカット!
これで一つのお皿として、ろくろから切り分けられたぞ。
「はい、今日はここまでです。これからゆっくり時間をかけて乾かしていきます。1週間以上は空けたいので、しばらくしたらまた遊びに来てくださいね」
「え〜、もう終わりなの?色塗ったりしたい!」
「ごめんね、それは乾燥させてからじゃないと出来ないんだよ。また今度おいで」
「う〜、もっとやりたかった〜」
名残惜しそうな顔をしつつ、作品の出来栄えにはご満悦な長女。
どうやら1日で全部作れるものと勘違いしていた長女。
今回の制作時間は約2時間でしたが、楽しすぎてあっという間に終わってしまい、時間の感覚を忘れるくらいだったようです。
最終的な完成までは全部で3回来る必要があると聞いて、「次はいつ!?早くまた来たい!」と。
だから乾かないと無理なんだって。
一回目は形作りまで
今回はここまで。
次は今回作った作品の底部分を削って、形の仕上げをする予定です。
ちなみに僕らが選んだコースは全部で3つの工程が必要ですが、形作りだけをやって色塗りなどは関口さんにお任せする、1回きりのコースもあるようです。
僕も長女も生まれて初めての陶芸体験でしたが、親子でとっても濃密で楽しい時間を過ごすことができました。
土に触るって、やっぱりそれだけで良いものですね。
指先を使って集中して作ることで、子どもの発達にもものすごく良い影響があると思うし、世界に2つとない自分だけの器を作ることができるし。
「陶芸に挑戦してみたい、それも東京で、少人数で!」という方には、陶芸工房 土花さんはとってもオススメです!
ぜひ行ってみたい!という方はこちらからご予約をどうぞ↓↓↓
ちなみに、店内には様々な作品が所狭しと並べられていて、それぞれ販売されていました。
中でも、2018年に特許を取得した「すくえる器」は、そのデザインが俊逸なだけでなく、高齢者や手に障がいをお持ちの方でもスプーンで楽にすくえるように考えて作られた優れモノ!
こちらのサイトから入手可能なので、ご興味のある方はぜひどうぞ♪
店主の関口さん、ありがとうございました!
今回作ったものがしっかり乾いた頃に、また訪問させていただきます。
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