前に書いたように、この留学、僕の選んだコースは体験学習コースだ。
何をするのも自由、何をプレゼンするのも自由、という広すぎる条件の中で僕が設定したのは、
「トライシクルで街まで行って、店員と会話してコーヒーを飲んでくる」
という、極めてシンプルなミッション。
本当に子供のような設定で申し訳ないが、いきなりハードル高くするより、徐々に高くした方が、ね。
息切れしないように、ね。
と自分に言い訳をしたところで、行ってきました、初めての体験学習。
バディ・ティーチャーのカール先生も一緒です。
まずはSPEAの校舎を出て、トライシクルに乗ってドゥマゲテの中心街を目指す。
大通りに出てトライシクルのドライバーを捕まえ、中心街までの乗車料金を交渉して乗る。
これくらいはさすがに僕でも普通にできる。
ここで一歩踏み込むのが「体験学習」だ。
RLE(Real Life Experience)というらしい。
これからドライバーさんに色々と質問して、それをメモしてまとめておくのだ。
正直、音もうるさく、ガタガタと揺れるトライシクルの中でインタビューしてメモをするのは至難の業。
聞く内容はある程度事前にまとめてあるのだが、それでも思うようにはいかない。
ちなみに質問事項は以下のとおり。
1 名前
2 年齢
3 トライシクルドライバーになってどれくらい?
4 仕事はどんな?
5 セルフィ(自撮り)してもいい?
これ以外に、その場の流れで自由に質問していく。
行きに乗ったRolandさんは、聴き取りやすい声でよく喋ってくれた。
途中、カール先生がRolandさんに何か喋ってくれたが、現地の人とカール先生が会話する時はビサヤ語なので、僕には全く分からない。
多分フォローしてくれたのだろう。
そうして15分くらいトライシクルに揺られたところで、目的地付近に到着した。
比較的新しいお店だというCHAPTERS CAFE。
僕のReadingのクラスを担当してくれているKay先生のおススメのお店だ。
ちなみにお店の候補としては、最初に「ミフネ(日本料理店)」「Bo's coffee(フィリピンのスタバみたいな感じ)」などをカール先生に推薦されたのだが、レッスン中にKay先生にそのことを話すと、
「日本人を日本料理店に行かせてどうするのよ。Bo's coffeeだってカウンター越しに注文するだけなんだから、店員にインタビューする余裕なんてないわよ。あとでカールに私から言っておくわ」
とあえなく却下されていた。
先生同士の間でもパワーバランスがあるのか、フィリピンでも女性の方が男性より強いのか、そこは僕には分からない。