小笠原へ行こう

【小笠原】さらば父島!おが丸に乗って帰ろう!【7】

南島から帰ってきた僕らは、帰り支度を整えて、おがさわら丸に乗り込んだ。

いよいよ、本当に父島と、小笠原とお別れだ。

お見送りはちょっとしたセレモニー。

二見港に着くと、既にたくさんの人がお見送りに来ている。

一週間に一度しか船がないから、帰りも皆同じ船に乗って帰る。

あちこちで別れを惜しんでいます。

太鼓を叩いたり、歌が流れたりして、本当にお別れなんだなぁというムードが漂ってます。

え~、もう帰っちゃうのぉ~?

帰りたがらない子ども達。

全体の日数からしたら、そんなに短い旅行ではないと思うんだけど、やっぱり名残惜しいよね。

楽しくてあっという間だった。

肩車で別れの挨拶。

「また来るね~!」

「ありがとう~!」

船上から大勢の人が手を振って挨拶しています。

辺りに流れていた「蛍の光」の音楽が鳴り終わると、いよいよ本当に出航です。

みるみるうちに遠ざかっていく二見港。

おがさわら丸が出航すると、他の船も後を追うようにして出発します。

小笠原名物というか、本土行きの便が出航すると、島の方々が船で並走してお見送りしてくれるのです。

続々と付いてくる船。
みんな手を振ってくれています。

噂には聞いていましたが、かなりの数の船がお見送りしてくれます。

ほんと、こんなにたくさん!?と驚くほどの数です。

 

そんな中で、突然長女が叫びました。

「アリエルがいる!おーい、アリエルー!!」

船の後方に注目。

目を凝らしてみると、本当にアリエルが居ました。

こりゃチビッ子も喜びます。

サービス精神よすぎです。

手を振るアリエル。

並走してくれた船は、しばらくすると静かに止まります。

そして「また小笠原に帰ってこいよー!」と叫びながら、海へ飛び込んでくれるのです。

アリエルも…
ドボン!!
拡大。

それにしても皆さん、もうかなり沖の方なのにもかかわらず、ガンガン付いてきてくれます。

既に二見港ははるか遠くです。

まだまだ付いてきます。

そして、こんなに沖の方なのに、みんな躊躇なく次々と飛び込みます。

船上で三点倒立。
海に飛び込んだ後も手を振っている。

出発してから20分以上は並走してくれたと思います。

最後まで本当に良い想い出をいただきました。

後から知ったことですが、島の人は出発の時に「さようなら」とは言わないそうです。

また小笠原に帰ってくることを祈って、「いってらっしゃい」と。

正直、見送ってくださった方々とは面識ありません。

でも、本当に感動的で心打たれました。

41歳のおっさんが泣いてても絵にならないので我慢したけど。

スヤスヤ。

気が付いたら、次女は寝ちゃってました。

今回の旅行、さすがにこの子は覚えていないだろうけど、7歳の長男と4歳の長女は覚えていてくれるといいなぁ。

 

そして、この旅行はおがさわら丸の上で日没を拝んで、フィナーレを迎えます。

綺麗な夕陽。

やっぱり少し雲が出ていたけど、何ともいえない穏やかな夕暮れ。

観ているだけで非常に穏やかな気持ちになれます。

…ただ一人、じっとしていない長女を除いて。

沈んでいく…

最終的には、家族全員で静かに沈んでいくお日様を拝むことができました。

さて、育休中の子育てblogはどこへやら、すっかり旅blogとなってしまったこのblogですが、僕ら夫婦の目的は「普段の生活をしていたら絶対に行かれないところに行ってみよう」というものでした。

子どもを連れてどこかに旅行に行くことはこの先もあるだろう。

海外だって行くかもしれない。

でも、現地に行くだけで24時間かかる旅行、しかもそれが国内旅行って、普段仕事していたら行けるかなぁ?

そんな発想で、僕ら夫婦は考えました。

 

いつかは行ってみたいと思っていた小笠原旅行。

行くんなら、育休中の今しかない!と大決断。

帰ってきた今、本当に心から行ってよかったと思います。

家族とこんな素敵な一週間を過ごせたのだから。

小笠原の人々は、とても温かくて優しい人達でした。

島で出会った子ども達も、初対面の僕らに大きな声で「こんにちは!」と挨拶してくれました。

こんな環境で子育て出来たら素敵だなぁ。

子育てをするのに本当に良い生活環境って何なんだろう。

深く考えさせられました。

 

育休中に、普段行かれない場所、特に勤め仕事してたらまず行けないような場所に旅行するのは、おススメです。

僕ら家族にとって、小笠原は最高の想い出となりました。

帰りの浜松町の駅にて。

…最後の一枚。

南島へ行く船で出会った、素敵なおじさんと。

優しいおじさんに子ども達はすっかり懐いてしまいました。

行きも帰りも週に一度しか船がないから、島内でも船上でも、素敵な出会いがたくさんありました。

 

おしまい。

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