日本とフィリピンで、圧倒的にフィリピンの方が良いなと感じたもの。
それは大人たちの「子どもへの接し方」だ。
フィリピンの人は、とにかく子どもに優しい。
1歳から8歳まで、3人の子ども達を連れた我が家にはこれが何よりありがたかった。
どこへ行っても子どもには優しくしてくれる。
道の脇にいると車もバイクも徐行して、渡りそうなら停まってくれる。
気さくに話しかけてきて、遊んでくれる。
混んでる中でも、子どもを連れていると席を譲ってくれる。
日本の場合、都会にいると特に子どもに対して冷たさを感じることが多い。
公共の場で少しでも子どもが騒げば「親の教育が悪い」と睨む。
電車の中で赤ちゃんが泣けば舌打ち。
電車やバスに妊婦さんや小さな子どもを抱えた人が入ってきても、スマホを見つめて自分の世界に没頭。
公園に行っても「ボール遊びや騒ぐ行為を禁止します」という掲示板。
別に自分が子持ちの親だから優遇しろとか、そういうことを言ってるんじゃないんです。
むしろ、子どもと一緒の時は、とにかく周囲にご迷惑をかけないように気を遣っている。
混んでる時間帯の電車には乗らないし、乗る時はベビーカーたたむし、お店や公共の場でテンション上がって騒ぎ始めたら注意して静かにさせるし、電車の優先席があっても普通に立ってるし、電車の中で自分の子(赤ちゃん)が泣き始めたら下車するし、公園に行ったらきちんとルールを守って遊んでる。
でも、親としてできる限りのことをしていても、たまにどうしようもない時もあるorz
たとえば、飛行機の中で赤ちゃんが泣き始めた時だ。
そう簡単に泣き止むもんじゃないし、かといって飛行機から降りる訳にもいかない。
いつだったか、有名な漫画家が「赤ん坊は飛行機に乗せるな」と発信して大炎上したことがあった。
随分と品のない発言をするなぁと思っていたら、案の定、世間からえらい勢いで叩かれていたが、一部では「赤ん坊が泣くのは当然なんだったら、そもそも飛行機乗せるな」「長時間ギャンギャン泣いてるのを聞かされる周りの身になれ」「乗せる前に赤ん坊に睡眠薬飲ませろ」「赤ん坊連れは値段を高めに設定しろ」など、僕の価値観では理解できない意見もちらほら出ていた覚えがある。
最近の話だと、旅行先の北海道で大きな地震に巻き込まれた赤ちゃん連れのママ達に対して「赤ん坊を連れて旅行に行くな」という批判の声があったらしい。
旅行先で被災した人に対してなぜこんな批判ができるのか、僕には分からない。
そういう人らに言わせると、赤ん坊含む3人も子どもを連れてフィリピンに行ってしまう僕ら家族は、許せない存在に映るのだろうな。
でも、1歳児でも旅先では色んな表情見せるし、成長してる様子も分かるよ?
「どうせ覚えてないんだから、子供が大きくなるまで旅行なんか連れていくな」という意見は、子どもの吸収力と感受性をナメすぎです。
まあ、これらは極端な例だと思うけど、基本的に日本人は公共の場での子どもの振る舞いに対して許容性があんまりないように感じる。
日本人の国民性なのか、それともいつの間にか変わってしまったのか。
僕が子どもの頃は、もう少し緩かった気がするけどな。
昔に比べて、子どもを持たない単身者の数が増えているとか、そういうのも関係しているのかもしれない。
別に人生において子どもを持つことが尊いとかいうつもりはないけど、単身の人だって年とったら他の家庭の成長した子ども達に支えられて生きていくんじゃないのかな。
便利だけど、どこか息苦しい日本。
不便だけど、緩くて明るいフィリピン。
年齢にもよるだろうけど、子育て真っ最中の僕ら夫婦には、フィリピンは本当に居心地がいいです。