フィリピンに来て10日間ほど経った僕らが、「恋しい」と思った日本のもの。
ご飯?
テレビの番組?
音楽?
…いやいや、そんなのは別に困らなかった。
僕らが最も欲したもの。
それは、日本の普通のお茶だった。
フィリピンに限らず、東南アジアは他の国でもそうらしいのだが、お茶がとにかく甘い。
日本の午後の紅茶の比ではない、ほとんどジュースに近いのだ。
たとえば、これなんかアップルティーというよりアップルジュースだ。
ただ、これは赤くてリンゴのマークがあるからまだ許せる。
他に黄色いレモンの絵の入ったお茶もあるが、それは超甘ったるいレモンティーなんだなと事前にある程度予想はつく。
問題は普通の緑色のお茶だ。
日本の緑茶の渋みとは全くの無縁、何故なのか分からないが、フィリピンの緑茶はただひたすらに甘い。
それも日本の緑茶に砂糖を大量投入したという感じでもない、独特の甘いドリンクなのだ。
当初、子供たちはこの甘いお茶を「甘ーい」「美味し~」と喜んでいた。
そりゃあ、子供は普通に甘い飲み物やお菓子が大好きだからね。
でも、それは長くは続かなかった。
「甘すぎる~」
「飽きた~」
「普通のお茶ないの~?」
「麦茶欲しい~」
8歳と5歳の子供ですら、ものの一週間でこうなった。
大人にとって、甘いお茶しかないのはかなりしんどいというのは想像に難くないだろう。
マジで糖尿病になるってこれ。
まあ、そういう状況が続くと最終的には人間、「水」にたどり着く。
無味無臭。
ただ、それだけで有り難い。
という訳で、日本から子供連れて東南アジアに行くぞ、特にフィリピンに留学するぞという人は、普通のお茶(かさばる場合はパックのお茶)を多めに持っていくとよいかもしれません。
赤ちゃん連れは特にね。