早いもので、世間はもうクリスマス一色。
2017年も残すところ二週間を切りました。
さて、世の中のパパさん、ママさん。
お子さんへのクリスマスプレゼントの準備はお済みですか?
クリスマスプレゼント。
子どもの頃は、本当にサンタさんが自分の欲しい物をプレゼントしてくれていると信じ切っていて、毎年楽しみでしょうがなかった。
何を頼んだか今となってはあまり思い出せないが、特に高価な物を頼んだ記憶はない。
多分、3千円もあれば足りるくらいの物だったろう。
当時の僕の親からしたら高い買い物だったかもしれないが、僕は一人っ子なので親もプレゼント調達にはそれほど困らなかったと思う。
そして、月日は流れ、僕は3人の子どもの親になった。
クリスマスプレゼントをサンタさんから貰う側から、子ども達にあげる側に回って、もう7年になる。
人生初のサンタとして、長男に贈ったプレゼントはブドウ。
保育園で「サンタさんにお手紙を出しましょう」というイベントがあったとき、長男がなぜかブドウが欲しいと言ってきかなかったので、12月の冬空の下、ブドウを探し求めて街中を駆け回った(そして無事に発見しGETした)。
次のクリスマスに長男が希望したのは、「光るオバケを狙い撃て!! おばけシューター」というオモチャだった。
2歳の頃の長男はオバケや妖怪が大好きで、このプレゼントは事前に本人へ入念なリサーチを行って購入。
サンタさんからのプレゼントがいずれも自分の希望通りのものだったので、大喜びしてくれたことを覚えている。
これといって物を欲しがらない長女には、大きなウサギのぬいぐるみ。
次女は去年のクリスマスの時には生後数日だったので、今回初めてプレゼントを贈ることになる。
…と、ここまでは良い話?のような感じだが、育休中の僕は去年と収入状況が異なる。
毎月の給料もなければ、冬のボーナスもない。
長女はまだ5歳なのでプレゼントの金額はたかが知れているが、7歳の長男の希望は僕にとって恐怖である。
高額なプレゼントを直球で希望してくることが容易に想像できるからだ。
我が息子、小さな頃から変なところで賢い。
最初に高いプレゼントを希望したのは、保育園に通う5歳のとき。
欲しがったのは任天堂のWii Uだった。
当時、テレビではスーパーマリオメーカーのCMがガンガン流れていた。
大人の話もそれなりに理解し始め、文字も見様見真似で書き始めていた長男には、テレビゲームがとても魅力的に映ったのだろう。
屈託のない笑顔で「サンタさんにはWii Uを頼むんだ!」と言い出した。
言い出したのは良いが、それを用意するのは僕である。
我が家は「子どもへのプレゼントはパパが全額負担する」という不思議な決まりがあるので、妻からの人道的支援は一切ない。
テレビゲーム本体とソフトを買うとなると、大体4万円を超える出費だ。
年末の物入りの時に、この金額は痛い!!
なので、「サンタさんに頼むにはちょっと高すぎるんじゃないかなぁ。ほら、サンタさんは他の子にもプレゼントしなきゃならないでしょ?もう少し安い物にした方がいいんじゃないの?」と、それとなく誘導してみた。
すると、長男は怪訝な顔をしてこう言った。
「何で?サンタさんって世界中のみんなにプレゼント配ってるんだよね?世界には僕以外にもWii Uを欲しがる子はいるし、保育園にもいるよ。みんなもらえるはずだよ。だから、基本的にプレゼントの金額に制限はないはずだよね。サンタさんって大金持ちのはずだから」
むぅ。
そう言われると…。
そして、返答に詰まってる僕に向かって更にこう言い放った。
「もし、金額が高いからってプレゼントできないんなら、それは僕の身近な人がサンタさんという可能性も出てくるなぁ…」
ほう、そう来るか。
そうか…、参りました。
パパの完敗です。
40歳を目前にした僕が、5歳児の脅しに屈した瞬間であった。
そんなこんなで、2年前にはWii U。
去年はニンテンドー3DS。
それぞれ、本体以外にソフトも用意してるから、2年間で10万円近い出費をしている。
そして、長男に今年の希望を聞いてみると…。
予想通り、今年はNintendo Switch 本体 (ニンテンドースイッチ) Joy-Con(L) ネオンブルー/(R) ネオンレッドであった。
…高ェ!!
高いし、そもそも品薄でどこにも売ってねぇ!
いや、売ってたとしてもソフト合わせりゃまた4万円超えコースだ。
流石にもうキツい。
いっそ長男には正体をバラそうか?
そうだ、もう小学校2年生だし、友達の前では「サンタさんって、たぶん親だよ」とかチラッと言ってたじゃないか。
子どもの夢を壊すのは忍びないが背に腹は変えられん、正体をバラして今年は諦めてもらおう…。
そう考えた僕。
しかし、「残念、サンタさんはパパでした!なのでニンテンドースイッチなんて高いプレゼントは貰えません!」とストレートに打ち明けるのは気が引ける。
逆上した長男が下の妹達にもそれを伝え、彼女らの夢を破壊し尽くす恐れも出てくる。
そうだ、ここは穏便にいこう。
ママに「ホントはサンタさんが誰だか分かってるんでしょ?」と確認してもらおう。
そうしてママが長男と2人でお風呂に入っているときに、こっそり確かめてもらった。
ママ「今年のクリスマスはサンタさんに何を頼むの?」
長男「ニンテンドースイッチ」
ママ「そんな高いの、たぶんもらえないよ」
長男「そんなことないよ」
ママ「友達の前で、サンタさんは多分親だって言ってたんでしょ?パパとママがそんな高いプレゼントをすると思う?」
長男「…(黙ってる)」
ママ「サンタさんってフィンランドに本当にいるのよ」
長男「えっ、そうなの?」
ママ「そう。そして、サンタさんは自分を信じてる人のところにしか来ない。信じてない人のところには来てくれないよ」
長男「そうなんだ…」
ママ「それと、あなたが本当に良い子じゃないとサンタさんはプレゼントなんてくれないのよ」
長男「…(黙ってる)」
お風呂の中という名の密室で、こんなやりとりが行われたようだ。
…あれ…。
これだとサンタの存在をまだどこかで信じてる可能性があるんじゃないか…?
それにこの流れだと、信じて良い子にしてたら貰えることになってしまうんじゃ…。
答えの出ないまま、頭を抱える僕。
そんな僕の目に悪魔のツイートが飛び込んできた。
「楽天ブックスにニンテンドースイッチ少量入荷!」
…。
……。
………。
…やってしまった。
どうやってやりくりしようかな。
サンタクロース。
皆さんは何歳まで信じていましたか?
そして、自分の子どもには何歳まで信じていて欲しいですか?
うっすら気付いていてもいい。
夢のある子に育って欲しい。
そして将来、君が大人になった時、その夢を自分の子供たちにしっかりと引き継いであげてね。